院長より患者様方へ

佐導庵(さどうあん)

才口 恵理子です。

【初めまして、鍼灸マッサージ治療院・佐導庵院長の才口恵理子です】

私は30才を過ぎるまで看護師をしていました。
なのになぜ私が女性鍼灸マッサージ師になったのか
少し長くなりますが
お話をさせていただきたいと
思います・・・。

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もともと「看護師」という職業は私にとって別段「なりたかった、あこがれの職業」ではなく
「資格を持ってどこでも働いていける職業」でした。

中学生の時に母親を亡くし、家庭の事情で子供達だけの生活を余儀なくされたことが
以後の人生選択に大きく影響を及ぼしていると思います。

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突然大人の社会に放り出されてしまった私は、慣れない初めてずくしの毎日に
『嫌だ、辛い、悲しい、理不尽だ』そんな思いで高校生活を送ります。
普通の女子高校生が、部活や恋愛、学校生活で悩み苦しむところ
自宅の固定資産税にため息をつき、今晩のおかずを何にするかで頭を悩ませ
大人に混じって嫌々田舎の地域行事に参加する・・・・そんな女子高生でした。

そして進路を決める際に重視した事は、『働きながら資格が取れること』です。
子供だけで暮らした高校3年間、夢より現実を見続けたが故の
自然発生的な考えだったなと今では思えます。

生きていく為の基本が働いてお金を得ること、それに加えどこでも通用する資格を取ること
この2つを踏まえて考えると、当時「看護師」という職業にたどり着いたのは
私にとって選ぶべくして行き着いた職業だったのです。

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こんな始まりですが働きながらの勉強は楽しく、患者さん方とのかかわりは私の考え方
物事の捉え方に大きな影響を与えてくれる、とても素晴らしい職業でした。

ところが「病院を辞めたい」と思うようになります。理由はいくつかありました。
病院と言う大きな組織に疲れを感じたこと
それにより患者さん個人が見えなくなってきた自分に気が付いたこと
看護師とは違う別の職業で患者さんに携わる仕事をしてみたいと思ったことです。

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ここですぐに鍼灸・・・とはいかず
病院を退職後少し興味のあった「中国整体」を学び始めました。
なぜならはり」をブスブス刺すなんてありえない!!
「つぼ」と呼ばれる経穴を300以上も覚えるなんてとても無理!!
と思っていたからです。
後に「鍼灸について」で述べますが、針=「痛い」のイメージがあり鍼灸は却下!
でスタートした職業探しでした。

中国整体の学校では、整体の手技だけでなく「薬膳」や「気功」といった
中国独特の治療法も学ぶ事が出来、自分の生活にも取り入れ実践しました。
薬膳は薬や注射と違い、即効性はないものの毎日の食事に取り入れる事によって
身体を健やかにしていきます。

西洋の栄養学は学んでも、東洋の薬膳という視点で食べ物をみる事が無く
それまで知識としてもっていた栄養学とは少し違った感覚で
『口から入る物が身体や精神に作用する』ということを知りました。

気功は主に呼吸に意識を集中させ、自律神経の安定を図ります。
正直、気功は『現実的ではない 』と思っていました。
ですが、『気』というものを体感するにはとても良い、貴重な体験が出来ました。

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これらを自分なりに統合し
一人一人の患者さんを東洋的角度、西洋的角度から捉え
その人だけに合った施術の提供をする事
が目標となりました。

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そんな中、講師の方から
整体もいいが鍼灸の方が治療効果がすばらしい
看護師の経験があるなら国家資格の鍼灸を取るべき
と助言をされます。

この時初めて鍼灸師、マッサージ師は看護師と同じ国家資格である
という事を知ります。常識のようですが、病院関係の職員さんは案外知りません。

「国家資格」と聞いて俄然やる気が出ます。
子供心に「資格はどこでも食べて行けるもの」と看護師を選んだ経緯があります。
また、中国人講師の先生方は皆医者として日本の大学院に留学している方々で
皆が皆「鍼灸治療は効果がある」と口を揃えます。
病院で看護師として勤務していたときには、
その効果について考えたこともありませんでした。

そして私は
そんなに治療効果があるのなら是非やりたい。
一人一人に対して責任を持って施術してみたい。
その専門知識と技術を身に付けたい と強く思うようになりました。
あんなに「却下!」「無理!」と思っていたのにもかかわらず
早々に専門学校へ見学に行き、根掘り葉掘り質問をして 絶対入学するぞ!と決めました。

これが鍼灸マッサージ師という職業にたどり着いた過程です。

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鍼灸学校卒業後、たくさんの患者さんに来ていただく為には保険診療を
と思い整形外科クリニックに勤務しながら保険診療が行える柔道整復師の資格を取りました。

ところが「流れ作業」のような現場の現状を見ると
こんなやり方で本当に治るのか? あまり患者さんの為にならないのでは ?
疑問が沸きました。

注射や薬を併用し、10分程度の電気治療や温熱、マッサージ・・・
これで治るとはとても思えなかったのです。

ですがそれでもいい患者さんは大勢いました。
「治す」事より「通う」事が目的になってしまっているのです。
通う事は確かに必要です。
その事で安心感を得、実際に軽快する事もありますし
スタッフとの会話に気持ちが満たされる事もたくさんあります。
また、保険診療による『通いやすさ』もあると思います。

ですが私は最初に思い描いていた
一人一人の患者さんを東洋的角度、西洋的角度から捉え
その人だけに
あった施術の提供』

考えた時に思いました。

これでは病院で働いていた時と同じ事の繰り返し、毎日何人も患者さんを診ると言う事は
私が本当にやりたい事と矛盾する。
保険診療では沢山の患者さんに携わることが出来ても
それで本当に一人一人とじっくり向き合う事が私にできるのだろうか?

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ここで少しだけ葛藤がありました。『何のために柔道整復学校に通ったのか・・・・。』
その意味を考えると、当時は自分の「治療」としてやりたかった事は決まっていても
「治療院としてどうやって行くのか」、に対する考えがとても漠然としたものであり
「沢山の患者さん」を診る事だけに目が行ってしまったのだ・・・と気が付きました。
ですが、それは本来の目的ではありません。

「一人一人の患者さん」に対して
自分が持つ知識や技術をフル稼働させ、身体だけでなく心までもケアして行く。
そして心身共に良い方向へ導いていく事。
それが目的です。

柔道整復の知識は無駄ではない、保険診療でやらなければいいんだ。「保険より自費で 」
そうしよう、その方が必ず患者さんの為になる。
そう思い、整骨院ではなく鍼灸マッサージ治療院でやって行く事を決めました。

北千住の鍼灸マッサージ治療院 佐導庵の始まりです。

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ずいぶん長々と書きました。

こんなに書いた理由は、鍼灸の施術が『患者さんの肌に直接触れるもの』だからです
施術を受ける前に少しでも『私と私の考えを知って頂くこと』がとても大切だと思っています

私自身が辛い症状で苦しんだり、長い闘病生活を送った経験はありません。
ですが、看護師経験を積む中で沢山の患者さんやそれを支える家族の実際を見てきました。

『病院で出来ることって、間違いじゃないけど少ないな・・・』

これが看護師経験を経て東洋医学を学び、感じた正直な思いです。
東洋医学が良く、西洋医学が悪い
という事ではありません。
どちらにも一長一短あります。
私は鍼灸治療を補完的な位置で組み込み、
東洋医学と西洋医学の良いとこ取りをその人に合った内容で提供
して行こうと思います。

そして、せっかくいらして下さった患者様方と
ゆったりした空間でじっくり向き合いたい。
そんな思いもあり、来患人数を『一日3名様限定』といたしました。

以後のページを一読下さり、興味を持っていただけたら是非一度
私の施術を受けてみて下さい。
ここまで読んで頂けただけでも感謝です。

**・**・**・有難うございます・**・**・**
佐導庵 才口恵理子

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佐導庵(さどうあん)【プロフィール】

・昭和44年生まれ 鹿児島県出身 いて座 A型
・温泉巡り大好き
・看護師 (免許登録 第1013879号)
・鍼灸マッサージ師 (免許登録 はり 第132211号
きゅう 第132041号 マッサージ 第131861号)
・柔道整復師 (免許登録 第 64637号)

:勤務歴:
鹿児島市内総合病院、独協医科大学越谷病院、早期胃癌検診協会
東芝病院健診センター 、都内整形外科クリニック、 鍼灸マッサージ出張業務

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